映画「夜のピクニック」を見てきました。拝見するのは2回目です。今日は舞台挨拶付。
夜ピクはここ茨城県内でほとんどのロケが行なわれました。また、映画に出てくる「歩行祭」(1000人で80Kmを一晩で歩く行事)は私の卒業した高校の行事をモデルにしているので、少し親近感があります。
私の母も、私が高校生のときに行事を手伝ってくれたことがあります。(休憩所での給仕担当として。)
今回は両親と一緒に見に行きます。昨夜は予習として、前日談を描いたオムニバス映画「ピクニックの準備(amazon)」を半ば無理やり見せました(笑)。
今日は地元茨城の劇場で舞台挨拶があるので、せっかくだからその回を選びました。
夜ピクの舞台挨拶はこれが最後で、白ジャージ姿のキャストを見られるのもこれが最後かも知れないとのこと。貴重な舞台挨拶の、しかも今日最後の挨拶を拝見できて幸せです。
舞台挨拶があるためか、客席は満員です。客層は、子供からお年寄りまで幅広いです。
まずは本編の上演。
この映画、地元でも何ヶ所かでロケが行なわれました。
そのため、地元の景色が映るシーン(夕陽のきれいな畑、夜の行列など)では、映画のストーリーと関係なく、後ろからこそこそ、こそこそと話し声が聞こえます。これも地元ならではでしょう(笑)。
上映後に地元のおじいちゃんたちの、「うちの畑あんまり映ってなかったわー」「高いトコから撮ってっからしょうがあんめー(しかたないでしょうー)」なんて会話が聞こえたのも、地元ならではですね。
事前教育が良かったのか、両親はかなり内容を理解できたとのこと。おもしろかったと言ってくれました。
「主役の2人の顔、似てたよねー、似た人選んだんだろうねー」とも言ってました。
舞台挨拶は、長澤雅彦監督と、主役の多部未華子さん、石田卓也さん。(撮影不可だったので写真はありません。)
長澤監督は地元の協力なしでは成り立ちませんでした、ありがとうございました、と。
多部さんは、今まで出演した作品の中で一番地元の方に協力してもらえたこと、エキストラの方は大変な撮影の中自己管理がたいへんだったでしょう、という話、そして、夜ピク以後の撮影で茨城に来ることもあるけれど、茨城の人はとても協力的でうれしい、と話してました。(でもね、多部さんは「イバラギ」と発音していて、私の近くに座ったおばちゃんがボソッと「イバラキだっぺよ」とツッコミ入れてましたよ(笑)。
細かいことだけど、白ジャージの中に着ているTシャツは、映画の中でも着用していたもので、「あぁ、Tシャツまで気を使ってるんだー」と感心しました。
石田さんは裏話として、エキストラの人たちの中で歩いているうちにカップルが誕生していたということを教えてくれました。でも、司会の方(去年は撮影スタッフをしていたそう)が、ロケが終わったら別れちゃったそうですよ、ロケ中はかっこよく見えたんでしょうかねぇ、と恋の結末を話してしまい、館内の笑いを誘っていました。
映画館を出たところで、今日の司会もされた、公式Blog夜ピク新聞の編集長さんとお話できたのもいい思い出です。
インターネット上には、この映画についてほめている意見もあれば、そうではない意見もあります。人によって感じ方は様々なのは当然だ思います。
私は、地元というシンパシーを除いても、いい青春映画だと思います。2回目で更に、その感動が深まったような気がします。好きな人には、じわじわ来る映画なのかも。
私と同様に、見るたびに感動が増すという意見も、ネット上でちらほら見かけるようになりました。
静かな青春映画を楽しみたい方にはオススメできると思います。高校生以上の若者にも向くと思いますが、青春時代を思い出したいオジサン、オバサンにもいいと思います。
あんまりネタバレになるといけませんが、最後のシーンで貴子が美和子に言うせりふ「ありがとね」は、台本には書いてなくて、自然に出たものなんですって。美和子役の西原亜希さんの表情がすばらしくて、貴子役の多部さんには美和子そのものにしか見えなくて、まるで美和子が乗り移ったように思えたとのこと。これまでの俳優人生の中でそんな体験は初めてだったそうです。それだけ俳優さんたちも役になりきれたということですね。また、そういう裏話を聞くと、感動が更に増すというものです。
貴子と美和子が写っている構図に、親友の弟、榊順弥が入ってくるのがワンテンポ遅れているのですが、それは順弥役の池松壮亮さんにGOサインを出すスタッフが多部さんの演技に見入ってしまい、GOが遅れてしまったからなんですって。本当ならNGなんですが、多部さんに2回目の演技をさせることはできない、と思い、監督はOKを出したそうです。
映画を拝見していると、確かに順弥はちょっと遅いです。でも、「ありがとね」の余韻が漂っているようで、この間はこれでありだと感じました。
ストーリーやロケ地について分かったことが増えたので、ファンサイト「どうぞ夜ピク!」のほうも充実させて、これからも映画を応援していきたいと思います。