卒論で宇宙の作り方・SF「神様のパズル」
先日読んだ機本伸司さんの本「僕たちの終末」(私のBlog)が面白かったので、機本さんが以前に書いた「神様のパズル」を買ってみました。
…面白くて半日で読んでしまいました(笑)。(決して仕事中に読んでいたわけではないです。入店時は雨が降っていませんでしたが、私が大戸屋で本を読んでいる2時間の間に通り雨があったらしく、外に出ると地面が濡れていました。この本のおかげで行きも帰りも降られなくてよかった(笑)。)
天才がゆえに人間性に欠ける少女が、「宇宙を作ることはできるのか」という破天荒なテーマを大学のゼミの討論テーマに選びます。
同じチームになったのは留年寸前の主人公。彼の日記形式で話が進みます。
あまり書くとネタばれになりますが、途中のシミュレーションで登場する「入れ子構造」には、笑ってしまうとともにちょっとうそ寒さを感じます。人類なんて、所詮そういうバカな考えしか持たないのかって。
最後のほうに出てくる、生きる意味という点では、強く共感できるものがあります。
私も、いろいろ悩んでいるときに宇宙の始まりとか量子物理学とか相対性理論の本を読んだけど、結局悩みの解決にはならなかったですから。
着想はすばらしい。描き方も生き生きとしている。久々にすかっとするSFでした。
機本さんの本のうち、この「神様のパズル」と「僕たちの終末」を読んでみたいと思われた方には、神様…を先に読まれることをオススメします。
神様…は学生らしいみずみずしさにあふれ、一方僕たちの…は社会人的な気合とノリが描かれていますから。
根底にあるテーマは、少し似ていたりもします。それは、1人の人間として機本さんが追い求めているものなのかも知れません。
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